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行動文化 (136) 仙人とは 

『武道の礼儀作法』と『武士道と武道』の英訳出版に目途がつき、書斎を整理していて玄通子伝の「相道」関連の資料が出てきた。五千言坊玄通子は筆者の仙道の師である。関東にいたころ、ノ―トはずいぶんとらせてもらい録音もかなりの分量になるが、相術とはこんなにも奥の深いものだったのか! いま、あらためて息をのむ思いがある。
 だが小生の場合、五千言坊への師事の目的はハッキリ言って相術ではなく、仙人たちが行なったという「飛翔」や「神游」の方だった。観相の方には酔漢たちが行き交う街角の人相見の姿への連想があって、武道はともあれ相術に対しては「わが道ではない」と少し距離を置いていた。
 人相見たちの旗印である「除災招福」――いかにも形而下の――精神貴族たちの蔑視を招きそうな現金な目的だが、しかしそれは上っ面の印象にすぎない。
 人の身心とは内なる宇宙。相士とは内なる宇宙の飛行士。「神游」も「飛翔」もすべてこの中に入るのである。霊眼が開けて「気色」が見えなければ「神游」も「飛翔」も無理。今よくわかる。
 相術の「除災招福」とは、無時空の世界での人生軌道の修正作業。形而上も形而下もない。人相見が賤業かどうかは相術の本質とは無関係。
 軍神孫子いわく、彼を知り我を知れば百戦殆うからず。人生がすべて戦いであるかどうかはともあれ、相術の実用性とは彼を知り我を知って無用のゴタゴタを起こさないことである。
 医療についていえば、視野の広さにおいても、また深さにおいても、相術とはセリエ教授のストレス説をはるかに凌ぐ忘れられた古代病理学。
 また「予知」についていえば、相術とは量子論と同次元の「時空」の否定。アレキシスカレルは『人、この未知なるもの』でノーベル賞を受けたが、人とは今もなお未知なる小宇宙。認識論に関しては大脳生理学はまだ見るべき成果を上げていない。
 相術の濫觴である古代支那の麻衣道人が遺した秘術は、いまや人類を裨益する忘れられた開運の科学である。不肖ながらそれを幸運にも五千言坊師に伝えられた筆者には、この秘伝を私蔵することは許されない。散逸を避けるために師伝として一冊に編集し直し、若干の解説を加えて公開する。
 骨相だけなら簡略ながら市販もされているが、秘伝とされる「気色相法」をこのレベルまで文字にしたものは現在、内外ともに本書しかないはずである。
※近刊予告 『予知』――いま甦る古代支那の開運の科学 (予約受付中)
                ヘッドライト大阪 (06・6609・9750)
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テーマ: 文明・文化&思想

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